8月も終わりに近づこうか、という頃・・・・
24時間耐久クラッチレリーズテストをやっていますので、ちょっとお邪魔しますね、と悪怖狼頭くんが我が家に乱入してきました。聞くところによると、プロジェクトH2がプロデュースしたクラッチレリーズのモニターに当選した、ということで、製品化直前の最終テスト仕様である最新鋭のクラッチレリーズが組まれたばかりの悪怖狼頭KA-1は、伴奏車のドライバに内臓くん(仮名)を従えてのゴロンゴンゴンギャイーンなご登場だった模様です。
ああ、悪怖狼頭くんもKammyさんも、頑張っているんだよなあと思ったところで、最近では、ぐじぐじと何にも活動していない自分をおおいに反省して、一念発起することにしました。作業再開です。
悪怖狼頭くんが戻っていった翌朝です。
じょわじょわとサンドブラストを繰り返すうちに、あの泥やら錆やらでギタギタだったW1Sのシリンダヘッドも、一皮剥けてきました。さあさあ、あともうちょっとだぜ、というところだったんですがなんとしたことか、ブラストガンの口金部分に穴が空いてしまいました。ブラストガンも自分自身を削りながらメディアとエアを噴き出してくれているわけでして、実になんとも気の毒なことです。いずれにせよガンのリペアキットを調達してこないと、エアの圧力が掛かってくれませんから引き続いてのブラスト作業はもはや不能となりました。
「じゃあ今日のところは、もうこのくらいで堪忍しといたるわ」
ここでおおむねブラスト作業は完了した、ということにしました。自分のものですから、ある程度適当でもオッケーです。
適当にエアブローしまして、残留している砂を吹き飛ばしました。そして洗い油のなかに漬け込みました。
お掃除編は、若干中途半端なところで終わってしまいましたが、ブラストメディアの始末だけはきちんとやっておかないことには、次に進むことはできません。
今度はバルブです。
電気ドリルのチャックにくわえておいて、回転しているところに金ノコの折れた刃を軽く当てることで、均一にカーボンを削り落とす、という作業にはいります。
バルブシートとの当たり面になる箇所については刃物をあてがわないようによく注意しながら、スカート部分は磨きあげられていきます。
おしまいに、燃焼室と同じ面になる、ちょうどバルブの傘の裏側あたりのカーボンを除去しようということで、刃先をそこいらに近づけていきました。すると回転軸の中心あたりでは、刃先をはじき返そうかというような明らかに違う感触が、指先に伝わってきました。
違和感の原因を確認するため、ドリルの電源を切断して、バルブを見ると・・・・
ああ、そうでしたね。8mmバルブには「IN」「EX」とそれぞれにエンボスが記されていたんでしたね。
いやしかし、これだけはっきりとバルブの直径が違うんだから、間違って組もうにも組み付けようが無いっちゅうねん〜と、いちおうツッコミを入れながらも吸排気つごう4本のバルブですが、クリーンアップが完了しました。結局、このあたりのコラムは全部ダブワン系のネタで、それも3年くらいずっと同じことをやってきているわけですから、前にも同じようなことをやっているわけですし同じようなネタを書いていることになります。そうしますと作文ネタも、こうなんていいますか輝きといいますか勢いというものが失われているような気もしないではありません。
だいたい、もともと一応は動くものを掃除して組み直すだけのことでしたら、台所の換気扇をネタにしたほうが、よっぽどお役立ちコラムになるかもしれないなあ、と思いながらも、ではこのあたりからいつものように、とんでもない系のネタに移行してみたいと思います。
え〜。このシリンダヘッドなんですが、掃除が進めば進むほど、その恐ろしさがニタニタと牙を剥いてきました。
こいつをくださった「ダイさん」から、ロッカーケースを締めるネジ穴の内に、ひとつだけアマいのがあった筈だ、とは伺っていましたから、ブラストするときにはネジ穴に詰っていたドロを懸命に除去して、どれがその甘い穴なのか見当をつけようと頑張っていたのですが・・・・
なんと悲しいことに、外見だけで判断して甘そうなものが、3つ見つかりました。たしかにそのうちのひとつは、上からメスネジが目視できません。ただの位置合わせ用に使うダボ穴のようにも見えました。
これは要ヘリサートか、と思われます。予想通りとはいえ、厄介なことです。
それに・・・・
ブラストが進んでシリンダヘッド全体の地肌が露出しはじめたとき、わたしはもうひとつの恐るべき状況を確認してしまったのです。
それはですね、右燃焼室のすこし右あたりに・・・・腐食が・・・虫食いが・・・あったのです。とほほほほほほ〜。
師匠先生こんちわ。
これってどう思いますか??
速攻で、ヘッドを持って参上したわたしは、いまから釣りに行くんじゃ〜と言い張る師匠先生の足を無理に止めてもらって、ご教授を仰ぐことにしました。
「こりゃあやっぱりボーリング屋さんで面研してもらってじゃね、薄いアルミシートで面合わせ用のガスケットを余分に作って・・・・・・」
「うげ。現在無職ですから、そんな予算はありません〜。どうしましょう」・・・
「それなら、最善手ではないがこんな方法もあるぞ。」
その方法は、後述することにしましょう。
「それよりアイリー君。このヘッドって吸気ポートを削った痕跡があるぞ。どうせなら、もうちょっとアタマの形が違うリュータでキレイにしときなさいよっ。ついでにシリンダ連結パイプのバリも落としておくと、吸気抵抗が良くなるぞ〜。」
「では、わしは釣りに行くぞ・・・・」ということでしたから、わたしはここで退散することにしまして、自宅物干し作業場にリュータを準備しました。
きゅい〜ん
僅かですがポート内壁を浚った後に、連結パイプの突き出しを削り落としてしまいました。
今度は、タコ棒とバルブコンパウンドでもって、バルブ当たり面の擦り合わせです。
バルブシートには虫食いが無かったことを幸いとして、中目と細目の2種類のコンパウンドを使用しました。タコ棒を10回往復させるごとに、軽く抜いてバルブとバルブシートとを叩きあわせるという作業が続きます。
やがて、キレイなワッカがバルブシート面とバルブの傘に現れました。その幅がそれぞれ1.5mmくらいになるまで、擦り合わせを繰り返したことになります。
ここで再び、シリンダヘッドは洗浄槽の中に沈みました。
つぎの修正パッチに、つ・づ・く!!