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ほうろう

2001年04月08日

春です。

潮風にのって、桜の匂いが感じられるこのごろですが、わたしの家の物干し場では、いつものケミカル剤の臭いのほかに、別のさまざまな、ガソリンその他の強烈な悪臭が、漂いはじめました。

悲劇のフュエルタンク・クラック事件から、はや数日がたっていましたが、ただ悲嘆に暮れているだけでは、いつまでたっても、どこにも行けません。

タンク修理開始です。

マジョーラ・シアンを基調にしていて、さらにタンクにはキャンディ・ブルーとシルバーフレークが使ってあります(このくどい言い回しは、テキスト8ページのマネっこですー)。 そしてこの塗装を破壊することなく、いかにして悲劇のクラックを埋めるかが、これからの明るく楽しい初夏を迎える前の 勝負ドコロとなるわけです。

先日の「悲劇の日曜日」には、溶接屋さんに、こいつを預けるつもりだったので、タンク内部をざぶざぶ水洗いをしたということは、すでに前回のネタで書いております。

このときには、爆発のリスクを回避するべく、内部を水で満たした状態で、溶接してもらおうと思っていたので、鉄工所のおじさんに怒られないようにするため、そうしました。

通常タンク内部を水分で満たすのは、錆がすぐ発生してしまうという点であんまりよろしくないことについては、一般によく知られるところですが、ウチのは ライナー処理済みタンクですから、水を入れるところまでは まあ問題ないとしてもですね、その後で溶接して穴を埋めるという行為の裏には、樹脂層を燃やしてしまう不安があるわけなのです。

ですから、わたしの能力と経験だけで処置できる最善手は、「樹脂でフタをすること」しか、見当たりませんでした。そこで、わたしは発想を変えることにしました。

樹脂製のフュエルタンクを金属で保護しているのが、このタンクなのであ〜る!

♪気の持ちようで毎日がサンデイ世界がまるで変わって見えるぜ♪とは、ランキンタクシーさんのトゥーツ「さよなら好きになった人」のリリックにある一節ですが、まさにそのとおり!(断定)

これなら、わたしの手持ちにある材料で、とりあえずあっさり治っちゃうことでしょう〜。

そのままノリノリで、FRPタンクカバーなんぞも造ってしまいたいところですが、言うだけ番長になってしまいそうなので、これはまたそのうちにやってみたいと思うのに留めました。(結局 書きっぱなしか?!)

え〜っと、この前どこかに仕舞ったよなぁ・・・

洗濯モノ干し場兼「趣味の工房」に、つい先日導入された というか妻がどこかから貰ってきた木製整理箪笥×2を背中合わせで置いただけの「作業台を兼ねる工具入れ」の中を 探りましたが、説明文の言いまわしは、ながくてくどいだけで、ちっとも的確に、この台を表現しておりません。

あー ありましたありました。

これはたしか、妻が前に乗っていたJA71のフロントバンパー(鉄のプレス)が、ネジれつつモゲかかったのを、溶接技術を持たないわたしが、ムリムリ板金をしたあと、FRPを重ねて成形修理をしたときに使ったモノでした。

プチ・入門セットながら、その強度には感激したものです。

できれば内部からもフタをしてやりたいものだという希望もあります。 そこで、キャップホールから内部に樹脂を注入する際、うっかり樹脂を塗装面にコボして、塗装が剥離しちゃったらマズイというのに気付きましたので、またまたまたタンクは、養生マスキングを施されてしまいましたー

さあさあ わたしの意のまま、そんなに都合よく作業できるのでしょうかー。

不安はいつもあるものですが、要は

  • 外側の塗装面を傷つけない
  • 振動に耐える
  • モレなきゃ なんでもイイ

ってことで、がんばろうとおもいます。

手持ちであったガラスマットを、縦横3cmに切り出したものを5つばかり作りました。それとは別に2cm×1cmのものも、2枚用意しました。

ここまで準備できたところで、わたしはレジンに混ぜる硬化剤の中身が無くなっていることに、気付きましたので、近所のカー用品店まで出かけました。

補修コーナーで、硬化剤を探しているわたしの目に 「ラジエター・ガソリンタンクのヒビ割れ補修剤」なるものが、映りました。 能書きによると<耐油・耐水・耐圧に優れて・・・・> 鰯の頭も信心から ということで、わたしはコレに飛びついてしまいました。でも、これだけを信頼していいのか判断できないので、やはり硬化剤もいっしょに買い求めてきました。

タンクの裏側には、ふたつの打痕がありました。

そのうちのヒトツが、先日わたしが突き破ってしまったものです。

両方ともを、#320ペーパーで表面を作ってシリコンオフで脱脂してから、「タンク ヒビ割れ補修剤」を充填してみました。このテのパテは厚づけすると、硬化するとき縮んでヒビが入ることが多いので、ひとまずは盛り上がり部分をウスくするのに、ヘラでこそげてみました。

こういう作業は、手馴れたものです。

初期硬化を待つあいだ、わたしはW1S−Aのタペット調整をやることにしました。

ここ3年くらい調整してなかったせいで、結構耳障りな音が出始めていたのです。

シートを外しタンクを外し ずいぶんうす汚れてきちまったなあなどと思いつつタペットカバーを外そうとしたら、排気側のパッキンを切ってしまいました。

タペット間隙は かなり開いていました。道理でシャラジャラした音が聞こえてきたはずです。ビシバシと、0.07に合わせて、フタをしようとしたときです・・・・

わたしはパッキンの在庫がなくなっていることに気付きました。

=このあたりのお話(実話)の続きは 「俺のオートバイ」にて近日発表(予定)=

好きでやってるんですが、こんな状態にハマるのは「好きでやってんじゃねえよぉ」です。はい。

この後で、「タンク ヒビ割れ補修剤」を もうすこしだけ盛って、こそげました。

完全硬化までは24時間が必要ですと 能書きに書いてあったので、純正タンクキーパーに そっと安置しました。

お! 青いSAってのも、なかなかですね〜。

それにひきかえ、例の破壊ボルトを適正なものに換えたばかりのW3に、SAのタンクを乗せたときの違和感は、スゴいものがありました。やはりW1SA純正パターンは、過激というか斬新(当時)というか、とんでもない塗装だよな と、あらためて認識しました。

燃料ホースを繋ぎ、ボルトを締めタコヤキを押し込みますと、明日からの通勤暫定仕様は、いちおう出来上がりです。が、これも好きでやってんじゃねえよ〜。

はい 翌日の夕方です。ど派手なタンクつきW3改(さらにヘン)に乗って、今日も会社から一時帰宅です。

W3を仕舞ってすかさず、マジョタンクの具合を、チェックしてみました。

24時間経過した「ヒビ割れ補修剤」充填箇所は、もうすっかり硬化しています。予想したとおり、すこし肉ヤセが見受けられましたので、すかさずもう一度、その上から補修剤を塗り込めました。

今日は、内側も攻撃してみようと思います。

レジンに効果剤を混合したものを用意しました。そしてそれを新品の油差しに入れて、タンク内部の問題箇所あたりをめがけてブッチュ〜。以前にライナーを入れたときのように、ちょっとだけタンクを揺さぶりまして、クラックが出来たあたりが重力と並行になるように、安置してみました。

またまた翌日です。会社の「3.1画伯」やら「エロ助」やらの若手諸君に誘われて、夜桜の花見に出向こうという直前の時間を使って、今日は外部からアタックです。

「ヒビ割れ補修剤」はガチガチに固まっていましたので、#120ペーパーで足づけしまして、レジンを塗り、その上にガラスクロスを置きレジンを塗りガラスクロスを置きレジンを塗りました。これ以上厚くしても、きっと何の意味を持たないばかりか、花見開始に遅刻するおそれもありましたので、このくらいで堪忍しといたろ〜 と 手を止めました。

日曜日です。今日は休日です。晴天です。

昨日もセミオートになったわたしは、例によって呑んだ翌日は早起きです。

起きぬけ一番、わたしはタンクの裏がどうなっているのか確認するべく、作業場に出ました。

あー よく固まっていましたわ〜。

ということで、おそらくきっと これで大丈夫でしょう。そうジブンに言い聞かせました。

表面をサンドペーパーで適当にならして、アルミテープを貼り付けてみました。さらに気はココロとばかり、スポンジをうすく切ったものを両面テープで貼り付けてから、タンクをW1SAとトレードして据えかえて、醤油ちゅるちゅるで、ガソリンを5リットルくらい移動させました。

幸い、ガソリンは漏れてきていませんが、やはり怖いです。しばらく放置して、状態を確認することにしました。今日の作業場所が火気厳禁なのは当然ですので、わたしだけが自室に移動しましての、タバコタイムです〜。

ピー ジャラヒャララ〜 ピュインピュイン

いつものように アナログモデムが咆哮をあげ、今ではすっかり時代遅れの環境が、起動しました。

たらたらと ブックマークを移動しておりますと「朝7時半に集合!」という指示が発令されてあるではないですか!(W3サイドカーのバナーをクリック ⇒ その5 組み立て 2001・4・7号  を ご参照ください)

ここはヒトツW3で乱入するのが礼儀か とは思ったものの、また悪夢の再現となったら、おそろしいです。

ですが 知らなかったことにさえすれば、おっけーなのかも知れません。そこで、「わたしのW3タンクにクラックが入ってしまったこと」は、夢のなかでうなされた記憶 ということにしてしまいましょう。ただ いつかデ・ジャヴュを見ることはあるかもしれません・・・・・

ええ 実際は そんな事実など、なかったのですよ。(キッパリ!)

なんだ タンクになんの問題も 元々無いんだったら、ぜんぜんオッケーじゃん!

わたしは ケインさんのガレージに乱入するべく、W3に乗って出撃しました。その片道は なんとビックリ25キロメートル! さあほんまにだいじょうぶかいな なんとかなるやろ オッケーやろ〜 

圧縮オッケー・混合気オッケー・火花オッケー・気合いオッケー でもライダー二日酔い〜 という状態でしたが、すべてはオーライ系の精神論に委ねることにして、行って参りました〜。

他の車両の流れに任せて、淡々と小一時間ばかり走ってみましたが、どう〜も1500〜2500RPMあたりの爆発が、気に入らなくなってきました。進角が狂ってしまっているようです。

国道2号線を横切るころには、ポイント・ベースプレートを締めつけたトルクが弱かったのでしょうか、明らかにオカシくなってきました。ぜんぜん火花オッケーじゃないですー。

普段、バイク屋さんの工具を借りて作業するのを嫌うわたしでしたが、ケインさんちの工具を拝借させてもらって、ちょちょっと調整してやろうか と、やや不機嫌なW1Eと ほんとに不機嫌なわたし自身をなだめながら、右手にまだオープン時間ではない岡山県下最大のARKを横目で見つつもう3分くらい走って、ケインおじさんのガレージへ到着しました。

ケインさんは、組み戻したばかりの腰下に、タイミングギアを まさにこれから取り付けようとされているところでした。

楽しそうです。

ジャマしては悪いとは思いつつ、すっかり邪魔してきてみました〜。

クランク遠心フィルタの栓 =イモネジ= ×2 の代用品はコレだ〜。そのときの怪しいメモはコレだ〜(意味不明)。などの さまざまなオイシイお話を伺いましたが、ここでは詳しく書かなくてもオッケーということにさせてください。

やがてケインさんのお店がオープンする時刻の直前になりましたので、プラスとマイナスのドライバをお借りして、わたしも点火時期を修正しました。今日は解散です。

こんな陽気の午前9時30分には たくさんの 色とりどりのバイクとすれ違いました。

ええねえ。

みなさん気ィつけてね。ちゃんとヘルメット被ってね 法規守ってね とココロで勝手に祈りつつ、なんだかひさしぶりに、モーニング・ライダーになれたことのヨロコビで、わたしのシールドの中にある顔をジブンで確認したわけではありませんが、大爆笑破顔していたことには、まちがいありません。

TWバリバリバリバリくんにブチぬかれても、ハラは立ちません。それから、パッと見て、音を聞いて車種が特定できないような(わたしにはですが)時速300キロくらい出る(らしい)バイクに、すれ違ったり なんやコイツと追い抜かれたところで、なんにも感じません。わたしには、このくらいが、ちょうどイイです。

ぴかぴかの白青RZ250LCくんただしオワンメット君と、ちょっとだけ並走したり、CB125エキスポートくんと信号待ちで並んでちょっと話したり。

ええねえ。こんなの。

そしてわたしは わたしと共にあってわたしを育ててくれたW1Eが好きなんです。

エキスポートくんと話しながら、あらためて、そう思いました。

サクラのいい匂いを感じながら、ほんのちょっと遠回りしてみました。

軽い勾配を登って、しばらく行くと、丘のてっぺんに着きます。そこから下り坂になって、こんな田舎道にしては、ちょっと長くて照明の明るいトンネルが、あります。

わたしは、いつもこのトンネルのある坂を、向こう側からのぼって、W1S−Aサウンドに酔いしれています。

今日のわたしはW3と、このトンネルをくだることになりました。

ハゲロン・オン! 

目線をやや落として、前方を見ました。

まあ明るさは、こんなもんかな  と思ったとき、前を走るトヨタ・カローラのテールランプが、突然、灯りました。

だいぶんこのW3改にも慣れてきました。いつものパニックブレーキだと、まず2つシフトダウンして、そのあと後輪ブレーキという手順を取るものですが、自慢のブレンボ(協力:R&Dストーン)の効き具合は、良好です。

4ポット対向式のピストンが、2枚のパットをブレーキのディスクに押し付け、わたしのW3の持っていたスピードは、ガクンと失われました。

ついでにそのとき、エンジンのレブとスピードを示す針を照らしていた灯りが、消えてしまいました。そして、さっきまで優しかったW1Eは、黙ってしまったのです。

たしかに一度、わたしたちは失速していました。ただ、本当にツイていたのは、それが下り坂だった ということでした。

15キロくらいの速度の慣性走行に切り替えたわたしたちは、ゆっくりと、春の日差しが差し込んでいる出口に、向かっていきました。

ただ、ツイていなかったことに、出口にはあと200メートル残っていますし、今日はわたしの暮らす町では、ちょっとしたイベントの開催日でした。イベント目当てで いつもより多い車両通行量にもめげず、わたしの顔は笑っていました。

またまたネタが出来たよ〜。 いつも いろいろ楽しませてくれるよな〜。

ネタの脚色をすることが多少あっても、作り話をムリにヒネり出したり、わざとキーワードを欠落させて、情報を誤誘導することは無いというのが、わたしのスタイルなのはご存知のとおりだと思いますが、今日のネタ(←ってジブンで言うな〜)もこれでオチが付いて、よかったです。

トンネルを抜けだして しばらく行くと、路肩が大きく開いたところがありましたので、そこでW3を停車させ降りたわたしは 大爆笑しながらも呟きました

原因不明か〜?!

左サイド・カバーを外して、バッテリー・ターミナルにつながれたヒューズ・ケースを開きました。きっちりそいつは、分断していました。

ライト点けてブレーキかけたところで、バン! かよ〜

またまた大爆笑。

はいはい。原因不明原因不明

行け!ウインダム!!(ミクラスとかでも可)

傀儡怪獣をカプセルから出すウルトラセブンのように、スペアヒューズフォルダから、そのうちの1個を出して、交換しました。それから、テールランプ周りのハーネスを一度外して、もう一度差し込みました。それから、いつも20センチ分は携行している布ガムテープを、怪しいと思われるギボシ端子の被覆部分に巻きつけました。

それから5分後。

わたしは家に到着していました。

妻子は、まだ、寝ていました〜。

ふたたび、サイドカバーを開け、15アンペアの管ヒューズを補充しました。

そして、いま付けている社外品の単純共鳴マフラーが冷めるのを待って、取り外しました。

やっぱり、ノーマルよりデカイ音がするサイレンサは、・・・・・(失笑しつつ 続く)

このテンポなら 好きなリズム・アンド・ブルース
踊りながら 歌えるから
履きなれたこのおんぼろぼろ靴も
ひとりでに 歌いだす

この感じなら 好きなリズム・アンド・ブルース
踊りながら 歌えるから
履きなれたこのおんぼろぼろ靴も
ひとりでに 歩きだす

いつもほうろう
明日もほうろう
遠くほうろう
ほうろう


ほうろう / 小坂忠

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