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I Can't Turn You Loose

2001年03月18日

ミッションのセパレートケースの内側には 「49.7.23」の浮き彫りがはいっていました。鋳造した製造日付のようです。そのほかの鋳造部品の内側にも同様に、昭和49年の後半期製造を示す刻印がありました。これも、一度分解したことがあるから知っていることなのです。ニヤリ。

ちなみに、その記号に記された昭和49年といえば、山口百恵さんが「ひと夏の経験」を唄い、日本列島改造内閣が退陣したころですね。他にも、わたしの大好きな豊田さんの歌「ある朝高野の交差点をうさぎが飛んだ」がリリースされたのもこの年でしたし、YASUZOUくんが生まれるわストーン君が生まれるわうちの妻も生まれるわという、どえらい年だったようです。

さてさて わたしのW3-Aにとって、絶好調へ至るためのポイントは

  1. キャブセッティング
  2. 進角調整
  3. フロントフォークの突き出し量決定

これら三点を残すのみとなっております。

生産が完了してから26年を経過した車両のカービュレターが、メーカー補給打ち切りなの、止むを得ません。それの未使用在庫・新品には、雑誌やらWEBオークション等で、プレミアムが上乗せされて出品されていることをみても、これの価値・重要性は理解できるのかという、今日この頃であります。

とにかく、摩滅・歪みなどのせいで不調に陥り、やがて使用不能になったモノが多いと聞きますが、とにかくウチのものに限って、まさか壊れていないだろう・・・というバカ親風味を前提にして、いろいろ悪あがきをしてみることにしました。ではでは、ど平日ですが、今日は キャブレター整備をやってみましょう〜。

昨年、ジローさんがウチの町の不時着なさったとき、「WEBサイトに整備ポイントを紹介することの功罪」について、杯を傾けつつ語り合いました。このときの話題を要約すると

・・・バーチャル整備を閲覧して、整備した気になってしまう、あるいは整備できる気になってしまうおそれがあるかも・・・

ということだったのですが、デキる人はどっちにしてもキチンとやっちゃうし ヤラない人は永久にジブンで整備しないだろう〜、という結論に達したことを、わたしは思い出していました。

わたしも、ジローさんのサイトのコラム「ピンポイント整備入門」を閲覧して、うむなるほど、と思っただけだったのですが、今回はジブンのケツに火がついてしまったので、あらためてジャム大量摂取のムネやけに耐えながら、もう一度しっかり読ませてもらいました。そして、わたしも危うく永久にジブンでやらない状態のヒトに限りなく近いところにいたことを、自戒しました。

油面の設定は、ドレンのないキャブの場合だと、さかさまにして高さを計測する、とか、おもむろにキャブをエンジンから取り外したときフロート室に残るガソリンの量を左右で同じになるようにする〜というような方法しか、わたしゃ知りませんでした。

いや〜 まさに「目からウロコが!」 エエことを書いてあります。啓蒙系サイトというのは、やっぱりこうじゃないといけねぇなあ〜。

はい。そういうわけでございまして、W3-Aからフュエルタンクを外して、樹脂製のケースの上に安置しました。左右のカービュレターを再び取り外して、フロートを剥き出しにしました。あとはビンの上にキャブを置き、L字型のパイプの片方をフュエルタンクに、それからもう一方には、たまたま余分に持っていた長い燃料チューブを差し込んで、タンク側の油面より高い位置に左手で差し上げて、コックをオンに。

小さな音を伴って、ガラスの器の中には赤い液体=ガンリソが流入してきました。そして、すこしづつ満ちてきました。さてどのくらいのレベルで油面は決まるのでしょうか・・・

あれれれれ

いきなり溢れ出しはじめました〜。そりゃオーバーフローするわけですわね。

あわてて真鍮製のフロートのベロを調整 =10分間の格闘= しまして、器の縁下2mmのところで油面が止まる状態をつくりました。この作業は残業から帰宅した午後11時に開始したものですから、走行テストは翌日に持ち越されました。

寝起きは、休日以外の朝にはトテモ弱い、というまるで小学生のような特性が、わたしには強くあります。ですから、油面調整の効果については、翌日の昼休みのホンの間隙を突いて、テストしてみました。

ドロロンとエンジンを始動させると、800rpmアイドリングはグッと安定しています。すっかり気を良くしたわたしは、ヘルメットとグローブを身につけて、走ってみることにしました。

が しか〜し。

1,500〜3,000rpmあたりのボコつきっ手優香、片肺な状態は、あまり改善できているとは言えない状態であることを、感じました。

すっかり気を悪くしたわたしは、すぐに自宅へ戻り、とほほ気分で再び会社に向かいましたとさ。

こうなりますと、キャブについて疑うべき残る点は、二次空気の吸入くらいでしょうか。その日の就寝前には「明日は休日〜」とウソの自己暗示をかけて床に就きました。

翌朝、いつもより一時間ほど早起きしたわたしは、再び左側のカービュレターをエンジンから取り外し、先日新品にしたばかりでプリプリの弾力があるOリングを爪楊枝でほじり出しました。

師匠先生から貰った「定盤の代用品 = 1cm厚のガラス板(30cm×30cm)」を、作業台の上に置き、安物グリスを塗りたくりました。それに#800のサンドペーパーを載せ、CRC5-56をスプレーしてみました。カービュレターの面研開始です。

最初のうちは、面の歪みが原因の「カタコト」という感じの小さな衝撃が、キャブボディを握りしめる掌に、伝わってきました。研磨が進むにつれ、それが感じられなくなってきたので、手を止めて、合せ面を見てみました。

なるほどね〜。やはり、エンジンの吸気ポートから伸びるスタッドボルトが通る部分の辺りが、多く削れていました。つまり相当な歪みがあったということです。わたしは、肝心の通気孔のあたりまで平面を出すべく、もうちょっと面研を続けました。

やがて研磨された範囲が、ほぼ全面に至りました。どうして「ほぼ」なんていう、歯に何かが引っかかったような言い回しをするのかと申しますと、製造時の「ス」と思われる虫食い穴が、Oリングのハマる溝のあたりに多く見受けられていたからなのでしたが、これは磨き取るよりも、いっそ半田で埋めたほうが良いかもしれません。キャブの取付け部をさらに削るということは、あのあたりが薄くなるということで、もっと歪みやすい状況になるかも知れません。今日のところは、キャブをクリーナーで洗浄したあとで、Oリングを元に戻し、再びエンジンに組みつけました。

不都合のない方:右側のエアクリーナを取り外し、もう一度あらためて、左右のスロットルバルブとワイヤの釣り合いを調整したあと、スロットルストップスクリュのアタリもやり直しました。

左右のエアクリーナを定位置に戻し、さあ テスト走行! と思ったそのときでした・・・・出勤時刻になってしまったようです。

あわてて手を洗い、スーツを纏ってシャカポコとシルクロードで 出勤です〜。

昼休み

転げるように自宅に戻ったわたしは、洗濯物干場らW3-Aを引っ張り出し、シルクロードを格納しました。

さっそくエンジンを始動させてみますと、おお!

ついに 今度こそ360度ヴァーティカル・トゥインのブリッピング音が洟垂れました。

イケルネ イケルネ イケルネデートリッヒ〜!!

じぶんなりに悩んでいろいろ試してみて、そいつがドンピシャリとツボにはまったときというのは、嬉しいものですよね。

手を抜くとかならずしっぺがえしが来るものでして、オートバイとは正直なものだと思います。

だから乗るんだ・・・なのです。はい。

すっかり気を良くしたわたしは、そのまま走り続けました。

職場の前を素通りして、信号を右折すると、正面には海岸線が開けます。

T字路を左に曲がり、セコにシフトアップすると、穏やかな春の瀬戸内海を右に見ながら、W3-Aとわたしは 進んでいきました。

カービュレターがウマい具合になっただけで、こんなにも爽快な気分になっちゃうなんて〜!そして、折り返し地点に到達したわたしは、メインスイッチをオフに・・・

おばちゃん 天婦羅ウドンの大盛ヒトツね〜。

せいぜい片道5分の爆走でしたが、エンジンそのものが原因となっていた壊滅的な問題要素を潰した直後のライディングとなりました。ですから、残りの二点に関する状態・問題点・対策についても、きっちりと考える余裕も出てきました。

じつにウマいうどんでした。ずっずっずっと食いすすみながら、わたしはコンタクトブレーカーの中身を思い浮かべていました。

アクセル・オフで、ほんのちょっとだけ、アフターファイアを感じたり、エンジンのアタマ部分からチチチリリというノイズが聞こえる・・・ということは、「進角がやや早い」ということなので、あそこをチョチョイと緩めて・コジって・締め直そう〜。

そして、フロントフォークの突き出し量を考慮するまえに、ステアリングのコーンレースを締めるキャップにかかっているトルクを、見直しておこう・・・そして、細かく煮詰めて行こう・・・

ごちそうさん とお金を払って、再びエンジンを始動しようとしたとき、ケッチンをくらってしまいました。

ダブワン生活13年 こんなに強いケッチンは 初めて〜

コレは、バルブのアタリがきっちりしていて、かつ進角が早いことが原因だと思われます。

エンジン内部で、どのパーツがどのような役割を持って動いているのか、そして何に留意するべきなのかについて、今回の分解清掃・修理でW1E&W2Mから教えてもらったばかりのわたしにあって、このケッチンの理由を把握するのは、もはや容易なことになっていました。

(↑  偉そう〜。 ダイナモ・レギュレータ・IGコイルは整備してないくせに〜)

このオートバイですが、当初は「独力でW1S-Aのフル・オーバーホールをするための練習台」でしたし、その痛み具合によっては、わがW1S-Aの部品取り車両になるかも知れない不動車にすぎないものでした。こつこつと修理を進めたり、それを拙サイトのネタにしたりしているうちに、あっというまに22ヶ月が経過していました。

今日は、この期間に投入した金額を締めてみました。車検費用込みで約20万円くらいを使っていたことがわかりました。W3がウチにやってきたアノ日から、月あたり平均一万円くらいをヒネリだすために、外で呑む機会を減らし昼メシ代を削り、鉄の橋を渡ってうどんをススる回数も減らしてきました。(おかげで 自作手打ちウドンのレヴェルは飛躍的に向上しましたが)

大好きなビールを発泡酒で代替することには かなりの抵抗がありましたが、最近の発泡酒が急にウマくなったこともあって、ここしばらくの追い込み時期での小遣いをやりくりするのに、追い風となったといえるでしょう。

お約束の振分バッグを載せてみました。

ちなみにコレも、13年前にヨーロッパニンジャ900に乗っていたシンエモンさんが「ツレから貰ったけど、モノサスでは使えん!」ということで、わたしにくれたものだったりしますが、貧乏自慢をしても仕方ありません。ともかく、所要した費用のことを省みて嘆く、そんなことより、多くのスキルがわたしに残ったことについて、感謝するキモチでいっぱいです。

レストレーションを直接施したのは、確かにわたしのこの両手でしたが、決してヒトリですべてをやり遂げたとは、およそ思っておりませんし、投げ出しやすい性格のわたしが高いモチベーションを維持してこれたのも、これまでに暖かい支援・ツッコミ・ボケ・ノリツッコミなどで、わたしの背中を押してくださった皆様がたがあってこそのことだと思います。

本来ならば、お一人ひとりのところに、一升瓶を片手にして、わたくし参じまして お礼のご挨拶に伺うのが筋ではございますが、お世話になったかたの中には 下戸のかたが たくさんいらっしゃいますので、勝手ながらも この拙サイトで感謝の気持ちを表することで失礼させていただきたい所存です。

◇ Special Thanks ◇

車両提供: I原さん (誰の号オーナー)

技術提供 : 師匠先生さん(下戸) / 風俗刑事さん(下戸) / W1クレージーズ・相談役様 / N津のお師匠さん(下戸)

部品提供 : ジローさん / はらださん / なかがわさん / くらげさん / ストーンさん(下戸)

資料提供 : ケインさん / な・がんぼさん

参考資料 : モト・メンテナンス誌 / 別冊モーターサイクリスト誌 / W1 FILE / 月刊オートバイ誌 / SM-3 / 650RSパーツリスト / 角川文庫刊「彼のオートバイ、彼女の島」

 

括目せよ! 括目せよ 悩めるダブワン乗りたち!

先人たちの導きは 必ずもたらされる

それは夜盗のように こっそりやってくる

目を開くのだ〜

Do you see the light?

Do you see the light?

Do you see the light?

Do you see the light?

私 :Yes. I have seen the light!

妻 :いやいや キックペダルを よ〜蹴りません〜。

私 :おいおい いったい何を言うんだ! ブラザ〜?

妻 :誰が ブラザーじゃぃ!

娘 :おんせんにいきたいー。

・・・・・・・と言うわけなんっスよ〜 Kammyさん!

午前5時。場所は、我が家の台所兼宴会場。

今日は、昨夜からKammyさんがウチに不時着なさっていました。

そしてKammyさんが何がなんだかわけのわからなくなったところで、身柄を一晩拘束してみましたー。

そして今日はアイリーさんちの、5回目の結婚記念日だったりなんかしちゃったりなんかしちゃっていましたー。

いやぁ ほんまに 妻と娘に 感謝しております〜。

I Can't Turn You Loose / the Blues Brothers

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