
3日前のことです。いつものように朝が来て、シルクロードで出勤しようとしました。そのとき、靴底がなにかヌルりとしたものを踏んずけたように感じました。ふと足元を見ると、コンクリートが敷いてある格納場所(洗濯物干し場)の地面に、オイルの海が発生していました。それはW3から漏れてきているようでした。
使用済みのボロボロウエスを一面に敷き詰めてから、学校給食用アルミのお椀をその上にいくつか並べて置き、会社へ出かけました。後ろ髪を引かれる思いでしたが、ほぼラグビーの大八木さんのようなヘアスタイルのわたしには、引っ張ることができるほどに長い後ろ髪なぞは、ありません。
さて、その日の昼休み。強引に自宅へと戻りまして、今朝仕込んでおいた容器を見ると、W3からのオイル漏れ箇所が特定できました。
午前中の仕事の間の予想では、余分に追加したオイルラインまわりだと思っていましたし、締め付けトルクをもう少し増せば簡単に治まるだろうとの楽観的な予測は、残念ながらにも裏切られてしまいました。
なんと! 従来から存在しているところの、オイルをフィードするラインの、エンジン側のバンジョーから漏れてきていたのでした。
17のメガネを使って少しだけ増し締めしましたが、ここのボルトも鉄製であることを考慮すると、過大にトルクを掛けるのは危険だ、と僅かに力をかけてみました。
簡単な昼飯を摂ったあとで、もう一度確認してみると、やはりその小さなモレは留まっていません・・・・・ああ
ここのバンジョーをシールするアルミパッキンは、たしかに新品には交換しなかったけど、きちんとオイルストーンで面出ししてから組んだはずなのに・・・ 合せ面にゴミでも噛みこんだのか・・・
とにかく、いずれにしても、ここをやりなおすということは、一大事です〜。またまたミッションを取り外さないと、作業できないのでしょうか・・・
脳裏には暗雲がたちこめたままで、再び出社となりました。
その翌日の朝、早起きして出勤前に修理することにしました。 バンジョーのユニオンボルトを緩めると、タラーリタラリと 「4日前には新品だった」ホンダウルトラGPが流出しはじめましたので、あわてて新品のオイルジャッキで受けてみました。
程なくその流れは緩やかになりましたので、このボルトをミッションケースが付いているままで取り外すことができるかどうか挑戦したところ、なんと!辛うじて成功しました。
ここはアルミパッキンを使ったほうがいいのでしょうが、たまたま手持ちにあった新品パッキンは銅製のものしかありませんでした。漏れなきゃいいやって、銅パッキンをバンジョーの両面にカマして締めてみました。
そして、オイルジャッキで直接受け取ったオイルは、再びオイルタンクへ戻しておきましたが、レベルゲージで総量を確認しようとしたところ、当然ながら不足していました。ま〜たオイルを買いに行かなくちゃなりません〜。
日曜日が来ました。
気合一発。やる気充満で 早起きして、ツナギを着ました。今日も 妻子が寝ているウチに頑張りたいと思います〜。
昨夜のうちに、ケインさんから早朝乱入のアポイントを受けていましたので、ちょっとだけでも片付けておこうかと思っていたのですが、さあ掃除しようと思ったその20秒後には、シルヴァーのワゴンがウチの庭先に到着・・・・
あー まだ7時過ぎなんですけど・・・・。
今日は、ケインさんのW3クランク割りのお手伝いをしました。
先日わたしがジブンで割ったW1Sの腰下W1Eを全部持ってきまして、構造と状況の説明。それから、スイングアームスリーブと例のワンオフベアリングプッシャをガムテープで連結したものを、タイミングギア側のクランク軸の段のところにセット・・・・
わたしはエルシノ庵から、マサカリ(ヘッドは約1.5kg 柄は1m)を持ってきました。
「後は ゴルフのパットのような動作で打ち抜いてください。ケースはボクが押さえておきます」
ケインさんは、ビビりながらも数十回の打突の末、ついに自己責任のもとご自身で、クランク割に成功なさいました。
ケインさんがニコニコとお帰りになったあと、わたしはエルシノ庵の掃除を始めました。まだ 朝早かったので、W3エンジンのセッティングをしようものなら、きっとイヤな顔を近所中にされてしまうような時間帯だったのです。
エルシノ庵から、キレイな書類無しのエルシノアMT250を外に出しまして、軒下にいれ車体カバーを掛けました。それからクラブマン付オイルクーラーのオイルクーラー無しなどを、エルシノ庵の中に入れ、解体ショーのはじまりはじまりです〜。
オートバイの形を残したままで保管すると、どんどん朽ちてきてしまうので、一度バラして掃除してやれば、それらの部品の所在やら、使用の可否、自分のこれからの予定などが、明確になろうかと思います。
ガンガンと分解をすすめるうち、もうすぐ10時。近所のホームセンターの開店時間にあわせ、わたしは追加オイルを調達に出撃です。
家に戻ると、W1クレージーズさんにお願いしていたパーツが届いていました。
今回分のこれらのパーツを使うことで、このW3-Aレストレーションもファイナルラップに突入です。
ただしバックステップは後回し〜 いつまで引っ張る気やろ〜 とほほほほ
完成までには実現させたかったのが「爆笑高速仕様」ですが、ついにリアスプロケを42T → 38T に変更します。
1年半の長い間にわたって言うだけ番長だったわけでしたが、ようやくお金の工面というかキモチのふんぎりが付きました。なにしろ、このスプロケ&チェーンで支払う金額は、これまでのW3-Aレストレーション総費用の10%以上を占めるのですから・・・
え〜 丁数を約一割下げるということは、エンジン側のスプロケが3.5周すると後輪が一回まわるのにたいして、3.16周で回せるわけですよね。(← 理論値:計算ミスのおそれあり )
さて 取り付けてみましょう。
W1系では、スプロケットを固定するボルトが三本締めなのですが、そのせいで芯が出にくいということが有名です。リアアクセルシャフト等があることで、手裏剣にはさすがにならないでしょうが、チェーンラインやらスプロケに偏芯回転での余分な負担をかけたくはありませんよね。
左側のリアサスにタイラップを装着しまして、仮に組んだスプロケットを回転させます。それからプラスティックハンマーでコツコツと打ちながら、落ち着く場所を探しました。そしてタイラップの振れが目視では確認できない範囲になってきました。
ホントはマイクロゲージなどを使ったほうがよいのでしょうが、うちにはそんなものはありません。最後に本締めして、ロックワッシャを利かせました。
それと、かねてからわたしが交換したいなあと思っていたモノが、ハンドルのグリップでした。
これはもうまったく好みの問題なのですが、あの健康になりそうなゴムのヒダヒダが、わたしにはちょっと・・・・。
今回はクレージーズさんで取り扱いのある「アクセルのカラー付き・W1S風細身仕様」を使うことにしました。そんなに高いものでもないですし、ちょうどよかったです。
取り寄せたカラー付アクセルグリップには「カワサキ純正部品」のタグがついていました。おそらくオフロード車のものかと思います。なんか見覚えがあるタイプのグリップゴムが付いていました。KDXかな??
ともかく このグリップに飽きたら、このカラーを使って個人的には「最高にキモチいい」EJ(W650)の純正グリップを取り付けてみたいと考えてます。わたしの掌は、どっちかというまでもなくデカいですが、グリップは細いものが好みなのでした。
今回のレストレーションで、わたしが触れた経歴のある車体周りの様々なボルトについて、すべて一度増し締めしました。あとはウインカとバックステップとミラーを装着すれば終わりですが、なかなか難儀度の高いモノばかりが残っております・・・・・・・。やれやれ。
漏れのせいで不足しているオイルを、補給しました。通称「誰タンク」を使って、ガソリンをキャブに送りこみました。ガソリンパイプは透明なものを今のところ使っていまして、セッティングが終わったところで、黒ホース&スプリング保護をする予定にしております。
ガソリンがキャブに送られる様子をぼんやり見ていました。すると、左キャブからガソリンが漏れてきました。ど〜うやら、オーバーフローしているようです。
あわてたわたしは、左キャブをエンジンからいったん取り外しまして、フロート室内の再チェックとエアブローを施しました。
再びキャブを定位置に戻したところ、オーバーフローは治まっていましたので、エンジンを始動してみることにしました。
ズドンと三発目で起動しました・・・
ありゃりゃん こりゃりゃん〜♪
左側が弱いようです。片肺気味になっております。
どうしたものかと、エンジンを止め、タペットカバーを開きました。バルブを突きっぱなしになっているわけでもないようなので、原因はココではないようです。 プラグコードをIGコイルから引き抜いて、左右を入れ替えてエンジンを掛けても同じ症状でしたので、コードでもないようです。
IGコイルを左右入れ替えても、症状は変わりませんでした。
となりますと、原因はキャブの再組付けミス、あるいはポイントまわりの2点に絞られてきましたが、もしもコレをきちんとやってもダメだったら、もう一度ヘッドのチェック、特に左のバルブ・スプリングを見直さないとならないかもしれません。春が来るまでには、もう一回くらいは暗雲が立ち込める嵐がやってきそうです・・・やだなあ。
君がフランスに居るのと同じように 僕は東京にいる
君はフランス人の書類第一主義のやりかたに腹を立て
僕は日本人の曖昧なやりかたに腹を立てる
君から たまにはおいしいものを食べにいくよ と手紙が届いた
僕は東京にいて おいしいもんって なんだろうと思ってる
そして僕も君も 風向きが変わり
ヨットは同じほうに走り始めている
君が台湾にいるのと同じように 僕は東京にいる
君は台湾に行って アジアが見えたかい
僕は東京にいて この街もわからない
こんなにたくさんの人が 生きているのにという
そんな悔しさに 襲われることはないかい
そして僕も君も 東京と台湾で
捨てる物の無くなったドブ川を眺めている
君が地球にいるのと同じように 僕も地球の上にいる
夜になると たくさんの街の灯が
繋がってひとつになるのを見たことがある
ぼくらは いつも どこか遠くから ぼくらのいる星を眺めている
そして僕も君も この地球の上で
わかりあえないまま 距離ばかりを大切にしている
遠来 / 友部正人