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NO WOMAN NO CRY

2000年11月02日

休日ではなくっても、案外良いアイディアが浮かんでくるもので、どうやらわたしの場合、仕事が忙しければ忙しいほど、サエてくるようです。

職場で、脳みそを、久しぶりに酷使しました。ニューロンとシナプスが、悲鳴をあげながら、がんじがらめになっている状態が二日続きました。

複雑に絡まったそれを解きほぐそうと、深夜0時の職場でタバコを一服。

すっかり忘れていました。 「軽量化シリーズ」の一環として、シート変更をする予定だったのでした。

これなら、今からでも自室でデキるよなぁ・・・

はらだ3.1画伯には 『お先に帰るよ』と伝えて、職場を後にしました。

タバコとか酒でも癒されることのない「過負荷労働の疲れ」は、いまやわが人生の宝物「趣味のW3再生」に、ほぐしてもらうことにしました。

シルクロードのエンジンを停止させ定位置に駐車してから、物干し作業場の棚の上に無造作に置いてあったSRX6用シートを手に取りました。SRXシートは、さすがに現代の材質で形成されていて、ずいぶんと軽量です。『こいつを活かしてやることはできないものか』という「愚かなる思考」を、こんな真夜中に開始することにしました。

問題点その1 左側面にある「鍵穴」をどうやって埋めるか

問題点その2 どうやってW3Fに固定するか

もはや粗大ゴミでしかないこのシートを眼前にして、問題を洗い出そうという姿は、一般には「バカ」にしかみえないでしょう。でも、わたしにとっては、このプロセスこそが「カタルシス」なのです。そして、ヒトはこれを貧乏症と呼びます。

「鍵穴」は、台座・ウレタン・シートの3つを貫通していますが、これを埋めるには、

  1. 花型に切った障子紙を貼る
  2. シートレザーを貼りかえる
  3. 無視する

このいずれかの対処をする必要があります。今回わたしは、「表皮:2 台座:3」を選択採用することにしました。

「固定方法」について考えました。これはたいへん難儀です。

SRXシート前方の引掛け式固定金具は、偶然にもW3Fにジャストフィットすることは実験済です。本来のシート金具が収まる位置に、きちんと収まっていました。しかし、後方の固定が厄介です。ダブワン系のシートは、裏面から伸びた金具を、フレーム+リヤサス+リアフェンダーステーと共締めする構成になっているのですが、これをマネてSRXシートに金具を直接装着するには、距離が長すぎて、どうかんがえてもそのままでは強度が出ません。

シート台座裏面に、軽合金製のゲタをボルトオンで履かせて、そのゲタに、W1系のシート固定ステーをボルトオンするなら、ウマくいくかもしれません・・・。

アタマでいくら考えてみたところで、埒があきませんから、シートを分解してみることにしました。

表皮を台座に固定している「タッカー」を、刃先が丸くなった「腕時計の裏フタ外し」で起し、ラジオペンチで引きぬいていきます。

コ コ コ コ ココ コココココ  コココ コココ ココココココ  コココ コココココココココ  コココ ココココココ コココココ。

抜いた残骸は赤錆だらけです。机の上に並べると、大「筒井」の「虚構船団」みたいです。

これは面白い〜。やっていることは、粗大ゴミの分別をやっているのと同じですね。ぎゃははははは〜。ワハハハハ〜。

疲れ過ぎで、眠れないアタマは、半分壊れながらも絶好調モードに突入です。続けて、レザー表皮・金具付ベルト・スポンジ・樹脂台座・各種金具 の5種類に分別しました。

さてさて、履かせる下駄 =かっこよく表現するならマウントブラケット の設計に入ってみたいと思います。設計とは言っても、例によってバルサ材を切ったり削ったりするだけなのですが・・・強度さえ確保できれば良いわけです。

こりゃカンタン〜。なんと台座の左右側面中央あたりには、タンデムベルトをボルトオンするステーを固定させるためのボルトが、2本ずつ生えているではありませんか〜。

じゃあ、そいつに 20mm×30mm×60mmくらいの軽合金下駄を履かせちまおう〜。そのゲタの側面から下に伸びるプレートは、後期W1S/W1S-A用のリプロ品を、クレージーズさんからわけてもらおう〜。

どわっはっはっははははは〜。設計おわり〜。

まだまだ睡魔が襲って来ません。しょうがないので、表皮の黒いビニルレザーを見ました。

素材そのものは、思っていた以上にペラペラの厚みでした。縫い目にはシール処理は施されておらず、そのかわりにスポンジ部分にサランラップのようなフィルムがはさみこまれていました。こりゃ縫い目に水がはいったら、当分お尻は湿ってしまうことになるなあ〜。

ヤマハSRX6は、さすがに現代のオートバイだけあって(←くどいですが廃番です)、シートはおそらく「人間工学」を背景に設計されたらしい複雑な立体裁断になっていました。

縫製仕様を調べてみました。外見から察すると、二本針のミシンで縫製しているように見えましたが、裏から見たところ、基本的には、継いでたたいて、さらに折り返してたたいていました。

この縫い方ならば、一本針のミシンでも縫うことが可能だろうと判断しました。

そしてなんと!なぜか我が家には、工業用ミシンが存在しています。もしかすると、これも自作か・・・。

げらげらげらげらげらげらげらげら〜。

わ〜た〜し〜は〜 ア〜ホ〜か〜

はやる気持ちを抑えきれず、縫い糸をほどいてみることにしました。

SRXのシートの場合、後方部分が二枚接ぎ合わせ縫いになっていましたが、この個所は、シートの華「メーカーロゴ」が描かれる部分ですので、できることならばここは継いでいない構成にしたいものです。

ということは、別の場所で継ぐか、一枚もので外周を設計するか、悩むところです。

しかし一枚もので設計するのは、ムリがありそうです。どうかんがえても 200cm×20cmくらいの生地が必要になりますが、おそらく規格品で2メートル幅の反物があるとは思えませんし、縦に2メートルもの材料を使用するのは、ものすごく歩止まりが悪いです。人間工学設計に沿って縫製するのも、イセ込み量が多すぎて縫いにくそうです。

没です。

やはり、どこかで継ぐほうが効率は良さそうです。

そこで、W1S〜W1S-A方式に範を取ることにしました。そのシートはタンデムベルトが覆い隠す部分に、縫い合わせた目が見えます。

これならば、SRXの二枚ハギに対して、三枚ハギになるようなパターンを作成すれば実現できそうです。よっしゃあ〜 イケるかも知れんね。ん〜。なんかまだ職場で働いているようだなあ・・・やっていることは、だいたいおんなじ〜

寒気で、目が覚めました。知らないうちに寝ていたようです。

ふと、シート表皮に目をやると、なんということか すべて縫い目が元通りになっていました。どうやら、正直者で心優しいアイリーさん(←自分でいうのもどうかと思うが)のお宅には、親切なコビトさんがやってきて、夜寝ている間に縫い合わせてくださったようです。

「ホントに、ご親切さま〜 とほほほ。」

もはや睡魔に抗うこともなく、わたしは布団にもぐりこみました。

翌日、職場にて就業チャイムを聞いたわたしは、とある非公式なルートに電話をしました。

「ごぶさたしております。唐突ですが、ビニルレザーを少々調達できるものでしょうか・・・」

わたしの人生を以前に支えてくださった方に、甘えさせてもらうことにしました。かつて、お互いが誠実にそれぞれの役割をまっとうした ということで生まれた人間関係も、わたしの財産です。ありがたいことです。

あ〜アイリー君(仮名)かいな〜。ひっさしぶりやな〜。あ〜ん、そんなんまかしとき〜。キミのお願いやっちゅうんやったら なんとかしたろ〜。 材質はどないだ? ビニールゆうたかていろいろあるンは知ってるやろ〜! 色は? 要尺は(面積みたいなもんです)? 表面の加工は〜?

怒涛のような「ご快諾」を頂戴したあとで、慇懃にお礼を述べて電話を置きました。ウチのW1S-A「かなりニセモノ張替え」シートの素材・風合いが、個人的には好みであるので、そのシートの裏側にある余分な部分を、ちょっとだけ切り出してサンプルにすることにしました。色は当然、半艶の黒。二色目は、艶無しのベージュのものを依頼することにしました。

(↑ どうする気や〜)

今度は、パイピングをどうするか、ということに絞られてきました。まだまだ、アタマは冴えまくっています。

「閃いた〜。そりゃあアレしかないわな〜。」

どうも最近、新しいことを覚えるたびに、何かを忘れているような気がしています。そのくらい物忘れが激しくなってまいりました。ニューロンとシナプスが、新しいアイディアが生まれたこの瞬間に、またいくつか消え去ったのかも知れません。

最近では、ファミリーレジャー対象の甘口になっている店が多いとはいえ、頑なに骨太の世界を守りつづけているような「登山用品店」が現存していることはしていますよね。そこに行けば、太さサマザマ・色トリドリの「ザイル」を取り扱っていることを、わたしは知っています。そうした店で、金糸を編みこんだ細引きを2.5mほど買ってきましょう。ついでに、本格テントの縫い目を防水処理する「シームシールテープ」も買いましょう。

それから今度は、ホームセンターに行って、家庭菜園用ビニールハウスをリペアするような「透明ビニールシート」を調達してきましょう。このシートを、 帯状に断つ ⇒ 中央で折る ⇒ ザイルを挟む ⇒ ドライヤで加熱して折り癖を付ける ⇒ 透明色の接着剤を点付けする ・・・・ おそらくはウマイ具合に、縫い代付きのパイピング材料をデッチあげることができるのではないでしょうか〜。

そうしたら、上面部と側面部を継ぎ合わせる際に、コイツをはさみこんでから叩いて、倒して叩いて、余分を断ち切ってから、裏からシームシールすれば、表皮はできあがり!!

おおっ!シミュレーションは完璧です。

当初は、浜松のシート屋さんか上野のシート屋さんにお願いするつもりだったのですが、ど〜うも最近、何でも自分でやりたがる娘に影響を受けてしまったワ・タ・ツです〜。

う〜ん。あともうヒトツあるなあ。

このシートのテールエンドのロゴは、どうしようか。

うーん。

すこし唸ったところで、奇妙ながらも楽しいアイディアが湧いてきました。これについては、ちょっと実験してみてから、発表しますわ。期待しないで静観していてください。

さてさて、プランだけは「これでほぼ完璧なのよ」状態になりました。でも、座学だけじゃあモノ作りはできませんので、さっそく裁断パターンを製作してみることにしましょう。

じゃ アトは頼んだよ〜。ヨロツク〜。

妻 『やっぱり、わたしに振るんかい〜!』

マニュファクチャーには、犠牲が伴うものだよ・・・・

I remembre when we used to sit
in the goverment yard in Trenchtown.
And then Georgie would make the fire-lights,
as it was logwood burnin' through the nights.
Then we woul cook cornmeal porridge,
of which I share with you
my feet is my only carriage,
so I got to push on through.
But while I'm gone
N
No woman,no cry
Little darlin', say don't shed no tears! No woman,no cry


No woman,No cry / Bob Marley & The Wailers

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