=うどんを打つ・2=

□□□ だいたい勘が掴めたら、面倒がらずに 以下の手順をお試しあれ □□□

1.道具

  1. 菜切包丁 できれば 麺切包丁
  2. 麺を伸ばす台   きれいにしたテーブル・コタツ天板などに、サランラップを敷く。あれば本物の麺台
  3. 麺を伸ばす棒  わたしはイレクター(鉄パイプ+ビニールコート)です。釣竿でもなんでもとにかく丸い棒
  4. 米袋  要はぶあついビニール袋。10kg入りのがちょうどいいか。ごみ袋も対策すれば可(破れやすい〜)
  5. <重要>はかり    ⇒ 正確に塩の重さをはかる。
  6. <重要>計量カップ ⇒正確に水の量をはかる。
  7. なべ×2 できるだけ大きいのがいいです。
  8. ざる
  9. 箸  できれば菜箸を×3くらい
  10. バターナイフ あるいは 柄の部分がフラットなスプーン
  11. 台所用ラッピングフィルム
  12. 泡だて器(電動不可)
  13. 玉杓子
  14. 粉ふるい

2.材料

  1. 中力粉
    • 夏(冷房なし):440cc
    • 春 秋:450cc
    • 冬(暖房なし):460cc
    • 夏(冷房なし):50g
    • 春 秋:40g
    • 冬(暖房なし):35g

この配合は、湿度によっても若干変動します。キャブのセッティングのつもりで加減してください。

・粉は、ケーキ材料店などで取り扱っている「生麺専用」を使ってみましょう。

・塩は、自然海塩などの ちゃんとした塩を 使ってみましょう。

あと、打ち粉としてコーンスターチを 適量用意してください。

3.作り方

初級編とは手間が違います。ご注意ください。

10キロ米袋で作業するなら 一度に1キロの粉が限度です

(1)水に塩を完全に溶かして塩水にする。これを一晩寝かせる。

 いきなり時間がかかりますよ〜

(2)大きな器(なべ)に、粉をフルイにかけながら入れる。

  • 粉が保管されているとき、カタマリになってしまうことがありますが、それをほぐすわけです
  • 続く工程「加水」作業が やり易くなります

(3) 菜箸あるいはキレイにあらった手あるいは泡だて器で、粉をかき混ぜる。

ここで(1)の塩水を お玉で、まず1杯注ぎます・・・

ガンガンと撹拌していきます。

湿り気が、だいたい均一化したところで、次の1杯をお玉で注ぎ込みます

さらに、どんどんと撹拌します。

すべての塩水を使いきるころには、ポロポロのそぼろ状態になります。

ここで、菜箸・泡立て器を使っているかたは、それを使うのを止めてください。これからは、直接このソボロを手で触ってください

このそぼろを、さらに両手でそっと揉んだり、鍋底を掻き回したりしながら、まだまだ撹拌を繰り返します。すべてのそぼろが、淡いベージュ色になり 粒の大きさがだいたい揃ったところで、この作業は終了です。

(4)そぼろをまとめる。

かなりパワーが必要ですが、両手で行ってください。いきなり袋に入れて踏んじゃおう〜というのもオッケーですが、まだまだ危険でしょう

1キロの粉からですと、競技用ハンドボールぐらいのサイズの団子が 仕上がるはずです。先程の工程で、すべての粒子に同じだけ加水されているはずですが、団子にダマダマのそぼろが見えていても、大丈夫です。

(5)米袋に団子を入れて、足で踏む。

3分踏んで中身を折ってたたんで1分休むのを5回行うのが、わたしの理想とする味を醸すようです。

1回目は実際、3分踏みつづけるというより、しょっちゅう中身を折り返して、ダマダマを無くすことに集中したほうが、作業を進行させるうえでちょうどいいかと思います。

2回目以降は、踏んで伸びた団子を4〜8ツ折にしてから、また踏みつけていくことになります。おそらく均一かつ滑らかな生地が、できているはずです。

もしも、柔らかいうどんがお好みの場合は、1セット減らしましょう。 またコシを強くしたい場合には1セット余分に踏むのもアリです。足の裏の圧力と体温、そしてまんべんなく行き届いた塩水で、粉のなかには、グルテンが形成されつつあります。

(6)作業効率の都合で、ウチではこの生地を半分に切断します。それから両手を使って、丸い餃子を作るように外周を内側に揉みこんで行きます。 これがいちばん難易度が高い作業だと思いますが、できるだけピッタリと揉みこんでいってください。

うどん生地は まんまるなお饅頭になっているはずです。これを大きなお皿に載せて、上から軽く圧をかけて丸く伸してください。 そして、お皿ごとサランラップにくるんでください。

そのまま「寝かせ」工程に突入します。 冷蔵庫は厳禁です。必ず常温でねかせてください。

夏ならば3時間くらいが最低の目安だそうです。温暖な四国地方の冬では、最低6時間といわれています。ということは、寒さの厳しい地域で自作する場合でも、室温さえ高ければ、6時間未満の寝かせでも対応できるのではないかと思います。 ほんまにキャブセッティングみたいですが、温度には注意しましょう。

この難儀なプロセスを経て、グルテンは強固に結びついていきます。


寝かしている間を利用して、ダシを仕上げておきましょう。粗熱を取ってから冷蔵庫に入れるならば、じゅうぶんに冷えた、おいしいカケだしが用意できるはずです。


(7)伸ばし用の台を準備する。

台には、薄くそしてまんべんなく打ち粉をまぶしつけましょう。それから、お皿からうどん生地を取り出しまして、伸ばしを開始します。

(8)できるだけ均等な厚みに伸ばす。

棒にまきつけてごろごろごろ。ちょっと伸びたら台に展開して、また棒にまきつけてごろごろ。

しばらく繰り返すことで、一気にひらべったくなっていきます。だいたい3mmくらいの厚さを目指しましょう。 これ以上厚いと、ただただ固くて太いだけのマズイうどんになります。

(9)うすく伸びた生地をを、屏風状態にたたみつける。

両面に打ち粉を少々追加しながら、たたんでください。

(何度か試すに従って、打ち粉の量を減らすようにしてみてください)

下にくるほうは幅広に、上に行くほど幅が狭くなるようにたたむと、かなり次の作業が楽になりますし、最後の仕上がりもよろしいようです。

(10)生地を刻みましょう。

やはり3mm幅を目安にしましょう。この作業は、まな板を使ったほうが、作業性はいいと思います。まな板には、当然打ち粉が必要ですが、さらに大切なことは「歪みの無いまな板」を使うことでしょう。

包丁は、ぐにぐにと前後させて使うのではなく、上から前方を目指し、一気に「断つ」という使い方になります。

右利きの人は、たたんだ生地を右から左へと断っていく格好になります。 包丁を断ちおろしたとき、包丁の柄をスロットルグリップにみたて、アクセル8分の1開と同じアクションをしてください。 これで包丁の刃先が、右方向に切断済み生うどんを送り出していくことになります。

まな板がほぼ平面でないと、この作業はできませんので、ご注意ください。

そのうち、一定のリズムで刻むことができるようになるはずです。最初はゆっくりと丁寧に断っていきましょう。いつの日か、コマ板(そのうち解説しますね)を使って、太さの均一化を図るときのためにも、包丁の柄でアクセルオンをすることは有効です。その日のためにも、練習しておいてみてください。

(11)ほぐす

初級編で説明した方法でやるのが、最も安全ですが、一応中級編ということなので、打ち粉はさほど使っていないことや 完全に切断されてあることを前提にしますと、両手で持ってバサバサと打ち台に叩きつける程度で、うまくほぐれてくれるはずだと思います。

(12)ゆでる。

できるだけ大量のお湯を準備してください。

ご家庭で、そんなにビッグサイズの鍋があるとは考えにくいのですが、1キロの粉から作ったうどんを一気に茹でるためには、最低でも10リットルのお湯が必要です。

うちでは、1キロで作った場合は 5リットルくらいの湯で、2回に分けて茹でています。

冷凍生うどんを再生する場合ならば、少ないお湯でも大丈夫ですが、粉から作る手打ちうどんでは、湯の量が少ないとエライことになります。投入後の茹で湯の温度上昇が遅れてしまうことで、表面は糊・中央には芯という非常にマズイ「うどんのようなもの」になってしまいます。「湯は多いほど良い」を励行してください。

鍋の形状は、釜が理想です。底面の形状が丸いと、お湯が対流循環してくれるので、麺の角が落ちずにシャープな麺に仕上がります。

ただ、ほんとうに釜を使うと、最後の「ざるにうちあげる作業」をするために専用の掬い網が必要になりますし、だいたいウチにはそんなものはないというわけで、できるだけ丸底の深鍋をいつも利用することにしています。

コンロはフルスロットルにしておいてください。茹で湯に投入された直後、うどんは一瞬黄色っぽく変色しまして、表面が固くなります。

全体が固く弾力がない状態ですが、このときに菜箸などを使って、軽く掻き混ぜてください。麺同士が、くっつきあうのを防ぐのが目的ですので、あまり力強くまぜますと、うどんが短くなってしまうことがありますので、ほどほどで結構です。

鍋の大きさと火力の関係で多少時間は前後しますが、投入後1分も経過すれば、再び沸点に到達するとおもいます。

ここで、ほんのすこしだけ火力を絞ってください。 ふきこぼれを抑え、充分な対流が維持できる程度に設定しておきます。

この間に、大量な水(茹で湯と同量程度)を別の鍋に張ったものを用意してください。「打ち上げと締め」用です。可能なら3つ準備するのが理想的です。

投入後5分くらい経過したところで、茹で湯の中から1本を取り出して、即攻で「締め用の水」に沈めてください。荒熱を冷ました状態で、食べてみてください。

色の具合とか 経過時間だけでは、慣れないうちには、できあがりの判断は困難です。それに、使っている材料・器具、切った太さ・あるいはお好みにもよって、茹であがりの時間は変化してきますまら。

約1分ごとに試食してみて、イイ加減のところで火からおろします。 ウチの器具・いつもの材料ならば、「だいたい11分という感覚」でわたしはやっていますが、かならず味見して、最後の決定をしています。「口加減」が、ここではもっとも重要です。

ちなみに、うちの場合ですと13分を超えると、やわやわになってしまいます。

(13)締め

流しに大きめのザルを用意しておきまして、それめがけて一気に茹で湯ごと、ぶちあげます。

続いて、そのザルの中に締め用の水を鍋一杯分(5リットルくらいでしょうか)ぜんぶ ぶっかけます。空になった鍋に、新しく水を張るのを同時作業で行います。ザルの水分を軽く切って、次の締め用の鍋に、まだまだ熱のあるウドンを叩きこみます。

鍋に両手を突っ込んで、表面の揉み洗いをするわけですが、まだまだ温度が暖かい・ぬるいと感じるようならば、何度も水を替えてください。

要は、一気に(30秒以内で)麺の温度を、約100度 ⇒ 約10度前後 に持っていく作業が、「締め」です。手早く気合を込めてやってみてください。 そして温度を下げつつ、表面のぬめりを揉み洗いしてください。

最後にもう一度水を替えて、水がほとんど濁らなければ、できあがりです。

この締め用の水は、蕎麦とは異って、冷たければ冷たいほどイイと思います。夏ですと、氷水を用意するとより良いようです。

さて、これで「うどん」は完成するわけなのですが、「釜揚げうどん」をどうしても作りたいという場合、若干後半の手順が変化します。茹で時間は、30秒〜1分ほど短くするのが良いようです。

それから、締めるウドンと釜揚げうどんを、同じ鍋で同時に作るのは、相当の場数を踏まないと、どちらかが失敗します。両者リングアウトのおそれもあります。やはりここはひとつ2回に分けて茹でる作戦をとったほうが、安全でしょう。

ここでわたしが、つい最近まで「釜揚げ=半製品」だと信じて疑わなかった背景が、最近明確になりました。その背景とは「プロでもちゃんとできていない場合がある」というものでした。なにしろ締めるウドンと釜揚げうどんを、同じ釜で同時に作るのですから。

ちなみにザルに打ち上げるとき、その茹で湯を捨てない工夫も必要です。

締めたうどんの寿命を 仮に30分とするならば、きちんと作った釜揚げの寿命は長くて5分です。

きちんと作っていない釜揚げ⇒それは茹ですぎうどんの半製品ゆえ、論外とさせていただきますが、先日自作した釜揚げうどんは、われながら絶品でした。ここでついに 持論を修正することになりましたとさ。

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