うどんにも、「鮮度」があります。
これを表現する言葉として「生きている」「死にかけ」「死んでいる」と大別できるランクがあって、時間の経過に伴って、死んでいく方向にベクトルは向かっているという考えかたがあります。そして、わたしはこの意見に賛成しています。
正しく茹でられているうどんは、釜から揚げられて締められたところで「生まれた」ことになるとイメージしてみてください。実際、生後10分間くらいのうどんは確実に生きていますので、できるだけここで食ってやりたいものです。
しかし、もしもあなたが自分で始めてうどんを打ったときに、量の感覚が掴めていないせいで、茹ですぎて食べきれないという現象に陥ったとしましょうか(← えらそう)。万一作りすぎて余ってしまったとき、捨てるわけにもいかずに、おそらく冷蔵庫行きになってしまうことでしょう。量の感覚をいったん掴んでしまったら、茹でる前のモノを冷凍保存させる量についても、きっと把握できることとは思いますが、何度かは茹でた自作うどんの冷蔵庫行きを経験する羽目にあうかもしれません。
あなたが自作したうどんは、冷蔵庫のなかで どんどんメタモルフォーゼしていきます。いわゆるデンプン質のβ化ですが、これが進行することで、あなたのうどんは死んでいきます。
つまり、袋入りゆで麺のうどんにあっては、残念ながら、前述した判断基準では店頭に並んでいる時点で「死んでいる」部類に属してしまうことになります。
しか〜し、喜んでください。あなたのウドンを、あたかもゾンビの如く再生させる方法があります。
わたしは、10年くらい前にこの復活術を、讃岐の有名店(庭の池に鯉がいるあの店)のおばあちゃんに教えてもらいました。自分のオートバイのレストレーションを紹介するのがメインの拙サイトですが、ウドンのレストアについても、ここでお伝えすることにしましょう。
もはや生まれたての状態には戻せませんが、かなり美味い状態になるはずです。この方法については、ディスカウンタやコンビニエンスショップで売っているものでも実験済みです、ご安心ください。しかし、それでも不味い場合は、うどんが腐っているか、カビているか、もともとどうやっても不味いもののどれかでしょう。
製品に添付されている「作りかた」のとおりに調理してみても、わたしにはカタいうどんとしか感じなかった製品がありました。コシがあるウドンとカタいウドンは、似ているようで全然異なるものです。
そこで、わたしは何度かの試行錯誤の結果 わたしの好みの調理方法を発見しました。
それは、調理方法を無視するという勇気を持つことでうまくいきました。実は「死んだうどんの再生方法」とまったく同じ手順を踏むだけなのです。
冷凍生うどんは 生後間もないうどんを、カタに規定量をながしこんで急速冷凍したものなので、単に自然解凍するだけでは、即死状態になってしまいます。それから 、もともとがややカタめに生み出されているものが多いので、わざと熱を多めに加えてやって、少し柔らかくしてあげます。コツは「うどんが茹で湯の中で太くなってきても しばらく無視する」ことです。
千葉県にご在住の「立ち食いソバ大王様〜くらげさん」に、拙のつたない腕で作ったダシをプレゼントして、さぬきうどんのダシに関する味の記憶を再現してもらうという新合同企画が持ち上がりました。
そこで、ある金曜の夜に煮干と昆布を水に浸し・・・さまざまなプロセスを踏んで、わたしはダシを仕上げました。ただ、関東で手配できるウドンの太さが気になりました。ミツトヨ社製デジタルノギスで計測してもらった結果6.1mmということでしたので、少しだけ薄口しょうゆの量を増やし気味にして対応してみました。
その太さのうどんとダシとの絡み具合をチェックしないで、ひとさまにお渡しするほどわたしは傲慢ではありません。あえて太いうどんを作るために、足元ではうどんネタを ふみふみしていたりなんかしていました。
翌朝、妻子が寝ているうちから起き出し、おもむろにうどんを打ちました。そして、ダシの加減をチェック!!
うまい〜。なんてうまいんだ!!
うどんの出来具合があんまり良かったので、クール宅急便の荷物に茹でる前の本生うどんも同梱していました。荷物は日曜日の昼過ぎに届くはず〜。
さあ くらげさんのリアクションや いかに・・・・
などと思っていたら、なんぞの内祝いということで、ウチに届け物が・・・
というわけで、わたしのお気に入り「讃匠」の減塩生うどんでした。
減塩という仕様のものは 初めて食ったけれど、さすがは讃匠のうどんという味でしたね。
ご存知! 通信教育イメージキャラ「進ウドのアイちゃん」です。この通信教育のテキストはバインダー形式ではないので、使いにくくって不便なのですが、ご容赦ください。
娘は、このくそ暑い時期に釜玉を所望しやがりました。
よ〜こんな熱いモンが食えるなあ〜。