=ダシを作る=

「ダシには、家庭によって様々な味があってもイイのだ〜」という持論もわたしは持っているので、これまであえてネタにすることは避けていました。ダシの味まで「こんなモノでなくてはイケない!」なんてことを書くと、わが身がアブないと思われるのがその理由だったのですが、ここで白状することにしましょう。

実はわたしの先々代、おばあちゃんが、香川県の出身(しかも「ピンクW1S-A@YASUZOU」宅のご近所)だったりする関係で、わが家では、お正月のお雑煮に入る餅には、餡が入っています。

しかも、香川の雑煮餅の餡はほとんど甘くない(アズキに塩味らしい)のに対して、ウチの餅は、かなり甘〜いコシ餡を使っているのです。

それから香川の場合は、白味噌仕立ての汁に大根と人参を入れるという割合とシンプルな構成のものに対して、ウチのんは、あろうことかタイラギの貝柱&竹輪でダシをとった醤油仕立ての雑煮だったりするものなのです。先々代のツレアイ(つまりわたしの祖父)は、笠岡市(ちなみに小説「彼のオートバイ〜」の舞台『白石島』も笠岡市に属する)の出身であることから、かつて祖父母夫婦が「正月くらい好きなモノを食わせろ〜」と戦った末の妥協点なのかも知れません。

こうしてダシとアンコが、複雑に絡み合うことでアウフヘーベンされたビビッドな味の雑煮が、我が家庭の味ということになります。オリジナルの香川の雑煮はすでに廃れつつあると聞きますが、わたしの家では かなりイビツな進化を遂げたものを、わたしは毎年食っているわけなのです。

どうです? 気持ち悪くなってきたでしょう。でも、これは わが家では ごく普通の味なのです。

さて、わたしはとうとう自分のことを白状しました。これでわたしは、わたしの好きなうどんダシのお話ができる自由を得たことになります。

例によって、前置きが長すぎますが、ダシの話をしましょう。

なんと!!今回はお二人の方から、直接リクエストをいただきました。

いやあ、実のところウエブサイトを見ただけで、うどんが打てるとは思ってはいなかったんだけど、案外うまくいったんで感動しましたよ〜。

じつは、僕は生まれが香川なもんで、本当にうれしかったですよ〜。

今度は 讃岐うどんのダシもネタにしてくださいな。いつ頃アップできますか?


第2回大阪サミットにて W3カタヤマ

あれ以来毎晩ダイエーの冷凍讃岐うどん2玉ずつ(^^;食っているんですが、うどんの茹で方は、この前アイリーさんに教えて貰ったやり方で 食いごたえと氷水で締めたつるつる感で、なかなかええんちゃうのって感じなのですが、どうにも掛け汁がうまくいきません(^^;

後味が辛いと言うか苦いと言うか、今日はいよいようす口醤油のみにみりんを少し足す感じでやってみましたが、やっぱアイリーさんとこのとは雲泥の差があります(^^;万能ネギをキッチンバサミで切ってるから苦みが出てるんかなぁ〜とか、やっぱこっちの醤油は濃いんかなぁ〜とか、昆布で出汁とったつゆで薄めた方が良いのかなぁ〜とか色々考えておりますが、暇になったら天国へ導いてください(^^;


2000GWオフにて 「立ち食いソバ王」 くらげ

そうですか。

それでは、説明しましょう〜(← えらそう )

「讃岐うどん」と一言で分類したところで、当然のようにいろいろなダシの味のお店があります。いろいろと厳選した材料を丁寧に調理した手づくリのダシもあれば、食材商社から買ったのを水で薄めて沸かしたものもあります。ちなみに近年のうどんブームの中で、全国的に有名になった店のなかでも、「カツオ風味」「イリコ風味」の合成調味料をお湯に溶かして、塩と薄口醤油とミリンで味付けしたダシ汁を使っているところがあります。かつて複数の友人と一緒に、その行為を目の前で見ましたから、これは間違いありません。(この店に心当たりがあってもその店名をBBS等には書き込まないでくださいね。ちなみに、かの団体がS級とランクしている店です)


さて、わたしが大学生のころのことです。バイクで5分の通学は、うどんで始まっていまして、通学ルートは3パターンが存在していました。

・早朝6時から営業なさっていたので、週に4回は行っていた「○山製麺」

・天ぷら系など充実のトッピングで、炭水化物以外の栄養をとるという理由で「さか□」

・粉の味がはっきりとしていて、濃厚なイリコだしのうまみを求めて「久△」

その日の嗜好感覚で、どの道を通るかということを決めていたものでした。朝イチでウマいうどんを食ってから、授業に出たものです。(← ちょっと脚色あり。笠井くん! つっこんでおくれ)

今から考えれば、パラダイスでしたね。最近催された、ある格付ランキングでも、高松市内の部にあっては、その3店がかなり上位に位置していたことを見ても、それがどれだけ幸せなことだったか客観的にも裏付けができてしまいました。

しかし、残念なことに「久△」が 最近、店をたたんだらしいと聞きました。また青春が、消えていきました。

ところで、わたしは、「うどん大学」に入学した18歳の当時は、別の下宿に住んでいました。30歳になったころに、ふと懐かしくなって、そのあたりを訪ねてみたことがあります。

その下宿から銭湯までは、徒歩で2分。銭湯の2軒隣には客席が10個もないサイズのうどん屋さんがあって、80歳くらいの老夫婦が朝はやくから店を開けていました。

「じいちゃん かけ大ね〜!」わたしが注文すると、店のご主人は慣れた手つきで、うどんをを温め、うどんを茹でる釜の中から一升徳利を取り出してきて、その中に入っている熱いダシ汁をドンブリに注ぎ込んでくれました。 それがものすごくうまかったのは当然のことで、当時は毎日イーハトーボTL125改170RSC仕様に乗って、通学中に立ち寄ったものです。

その場所は、今では 大手通信販売会社「セシール」本社の駐車場になってしまいました。時間はどんどんと流れます。しかたがないことですが、寂しいものです。

とりわけ好印象の記憶というものは美化されがちですが、今はもう訪れることができないあの2軒の味を、おぼろげな記憶とエエかげんな技術を使って、自分なりに再現(でっちあげと表現したほうが適切か)したのが、ここから先のレシピになります。


材料

水   2リットルくらい

昆布  20×10cmくらい 

煮干し 20匹程度

薄口醤油

濃口醤油 (お好みで)

削った鯖節(あればでよい。なければ削り鰹節)

道具

ザル なければ シノワ(そんなもんが普通の家庭にあるかいな) 

キッチンペーパー

では作りましょう

昆布

・表面の汚れを取り除きましょう

キッチンペーパーを水で湿らせたものなどで拭き取ってください

(↑ 面倒くさいときは 省略 )

・0.5リットルの水に一晩浸しておく ・・・・(1)

3時間でも1時間でも、浸しておくのにこしたことはありません。

(↑ 面倒くさいときは 省略 )

煮干し

・頭と腹ワタを取り除く

この処理をしたほうが、苦みが減るとは思われますが、工数の面でばかばかしいのと、捨ててしまう頭がゴミになっている姿を見たことがないという理由などから、わたしはあえて無視することにしておりますが、でもやっぱし鮮度が低い煮干を使うときには、頭とはらわたを落としておいたほうが、油っぽくないというか、えぐみが少ないので励行することをお勧めしますよ。

・0.5リットルの水に 一晩 浸しておく ・・・・(2)

3時間でも1時間でも、浸しておくことにやはりこしたことはないです。 これは、絶対にやらないとだめです。 最悪、うどんをネカセている間だけでも、浸しておいてください。

(1)と(2)を鍋にいれて、中〜強火にかけましょう。このとき鍋に蓋はしないでください。(厳守)

沸騰寸前に、昆布だけを取り出します。 (厳守)

そのまま中火で、20〜30分 煮続けるわけですが、ぜったい鍋に蓋はしないでください。(厳守)

適当にアク取りをしましょう。

おそらく鍋の中は やや黄緑がかった液体になっていると思います。

ここで、アク取りを一度実行。

それから削った鯖節を入れて味に深みを与えましょう

鰹節でも良いっす。←面倒くさいときは 省略

1〜2分 煮て、火からおろす。

シノワあるいはザルにペーパータオルを敷き詰めたものに鍋の中身をあけて、漉します。(厳守)

ここまでのプロセスで、すでに黄緑色の液体には、すこし塩味がついているでしょう。

鍋を再び火にかけて、味見(厳守)しながら塩を加えていきます。

普段 食している「お吸い物」より、少々味が薄いかな?

というところが塩梅が良いと思われます。

それから薄口醤油を差していきます。

あくまでも、味見しながらの作業になりますが、このあたりから 塩分についての感覚が麻痺してくるので、注意したいものです。

「煮返しすぎて、しょっぱくなった味噌汁」程度のからさは最低でも欲しいところですが、とんでもなくカラいダシ汁になってもいけないので気をつけてください。

着地点は「案外と、かなりしょっぱい」なのです

ここまでに書いたのが、わたしの中にある今は亡き2軒の「思い出は美しすぎて」風味のダシの味なのですが、村興し型食文化ではない「うどんの国」で学生時代を過ごしたことは、わたしにはほんとうに幸運なことだったとしみじみ思います。

時には、「蒲☆」「○山製麺」風の スッキリした甘みが恋しいこともありますので、わざとミリンを差してみることもあります。

その場合は 醤油の量を少し控えたほうが、安定したイイ味になるような気がします。

以上、カケうどん用ダシの作り方を書いてみましたが、これがツケ用になると少々変わってきます

1.上のカケ用ダシに、余分に薄口醤油を投入する

2.甘みは、濃口醤油を差して作りだす

これでOKのはずです。ちなみに濃口醤油とザラメと味醂を併せて煮た「カエシ」と、味付けするまえのダシを1:4で混ぜると、万人向けのツケだし(極上)を作ることもできるようですが、わたしの家ではあまりやりません。せっかくの完全自作手作りなのにジブンのストライクゾーンにある讃岐風にしないと、なんだか勿体無いですから。


◇余談◇

ここで拙サイトのうどんコラムは、あくまでも「自作うどん」系であって、食べ歩き紀行系でもランク評価系でもないことを、ここできちんとおことわりさせて頂いておきましょう。勝手にうどん店さんのランク付けをしてクレームが届いてサイト閉鎖に至るなんていう憂き目にだけは遭いたくありませんから。

ごちゃごちゃ書きましたけど、しょせんは「餡餅雑煮を食う男」の好みです。どうぞあざ笑ってやってください。(ただし一回は試した人に限定しますが)

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