−第3章1節 クノーその1−

Aug 01,2000
修正: 2006May 20,2006

書類無しエルシノアには、エアクリーナエレメントが無かった。

きっと材質が脆化したのだろう。ポロポロ状スポンジごみがエンジン内部に入るのを嫌った結果、取り除いたのだろう。メーカーからこのパーツが出るかどうかはまだ確認していないが、最悪の場合は自作するかも知れない。

幸い、エアクリーナボックス内部には、ホコリ・錆などは発見されなかった。エルシのエアクリボックスはなんと鉄製なのだ〜。近代オフ車に慣れているわたしには脅威である。

そ〜っとエアクリの蓋を閉じて、エアインレットに不織布をガムテープで貼り付けた。

シートスポンジも 脆くなっているところがある。ゴミの吸入はできるだけ避けておきたい。

燃料タンク内部にも、経年変化によるダメージは見られない。燃料フィルタがアト付けされているが、それを信じることにした。

オイルタンクには、赤オイルが3割くらい入っていた。光明寺さんの言われたとおりにしようということで、日石三菱赤オイル500cc缶を、注ぎ足した。

スパークプラグをエンジンから外した。

キャップを再びセットして、メインスイッチをオンにした。そしてキック! おっしゃあ!!

電装関係は、まったく問題が無いように見受けられた。

続いて、ウチのW3でおなじみのTYRタンクから、ガソソソを注入。プラグをエンジンに戻したあとで、庭先に移動した。

2ストの排気煙で洗濯モノを汚すようなことがもし起きると、わたしは妻に すごく怒られることになるのだ〜。

さて、そのころウチの庭では、妻が娘の妨害工作をかわしながらもインチキ家庭菜園に、トマトとバジルの苗を移植していた。

その姿を横目にして、さあわたしは、このエルシノアとのファーストコンタクト開始なのである。


キック 1回目 : 圧縮もキチンとそれなりにあるようだ。

キック 2回目 : おやおや ケッチンが来たぞ〜。と、軽く受け止めた。

キック 3回目 : 始動しないなあ。

    ↓ 

キック20回目: くそ〜。このような屈辱を感じたのは、いつ以来だろう・・・

W1S-Aのポイントが死んだときか・・・ いやいやTYSでコンペに出たとき、セクション間を移動していてバイクごと5mほど滑落してケガ→ 競技続行不可能リタイア 〜。いやいや、それよりも・・・・。

回想を中断し、原因を考えることにする。ウチの庭先には、ラベンダーは植えていない。

プラグを交換してみよう。おそらくは、着火不良→エンジン内部燃料充満→着火不良→の「ル・ワンダ・リング」に陥ったに違いない。

プラグはB7Eが使われていた。その型番なら、うちにいくらでもある。即交換した。

「トコイ〜」と叫びながら、キックを2発。(じつにこのあたりは意味不明)

ゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴン

いや もうほんまに ようカブってましたな〜 という感じで、白い煙の細く立ち昇りたる、ちゅうのんだったら、まだ良かったのでしょうが、わたしの周辺は白い煙幕に包まれることになったのでした。

住宅密集地での白い煙は、ヤバイものを連想させる。早々に退散する必要に迫られる。

「しかし、アイドリング状態でコレということは、4分の1開にすれば多少はおさまるかも」と思ったその時である。フランジのところですこし排気モレがあることに気づいた。

ああ このマフラーも Kさん号と同様の前方排気マシンなのか〜。

アクセルを煽ろうとしたとたん、エンジンは停止した。

「ジェット類の目詰まり & エアクリエレメント無しのせいなんだろうよ。」

と、しんえもんが言った。

「おまえはいつから、そこに居たんや〜!」

立川志らく師匠の「子別れ」風ボケをカマしつつ、エルシをハイエースに仕舞った。

しんえもんちといっしょに散歩中の「モモちゃん(ゴールデンリトリバー ♀2歳)」が と吠えた。わん

うちの娘が と ビビった。 ううう

その様子を見ていた しんえもんが笑った。わたしと妻も笑った。

ある日曜日の夕暮れ時のことであった。

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